春のコーラスコンテスト(通称春こん。)は、毎年2月から3月にかけて4日間に渡って、開催しています。
春こん。は部門が様々あることが特徴です。学生団体を対象としたSchool Choir Contest (ジュニアの部、小学校の部、中学校の部、高等学校の部)と、一般団体を対象としたVocal Ensemble Contest(ルネサンス・バロック部門、宗教音楽部門、フォルクロア部門、ジャズ・ポップス部門、クラシック・ 現代音楽部門(指揮あり・指揮なし)、ユースの部)の2種類のコンテスト、計10部門に分かれています。例年200団体近い合唱団が自分達の特徴にあった部門を選び出演しております。
【春こん。2020】
2020年2月後半は新型コロナウィルスの感染が日本にも広がりつつある時期でした。春こん。2020の一般の部は丁度この時期にあたり、連盟として開催できるのか議論が続きました。当時検証実験もされておらず、一体どうすれば感染を予防できるのか、日々情報が変わる中、私たちが出した結論は「開催」。歌う場所を守るという、都連の使命を全うするための決定でした。
コンクール当日は辞退する団体も数多くありました。そのような状況下でも、出場した団体からは「開催してくれてありがとう!」 との声を沢山いただきました。その後、一回目の緊急事態宣言が発令されホールや練習会場が使用禁止となり、たくさんのイベントが中止となりました。春こん。2020を開催できたのはギリギリのタイミングでした。
【春こん。2021】
2021年の春こん。も、すんなり開催とはいきませんでした。2月に予定していたSchool Choir Contest は緊急事態宣言下の日程となり延期。出演できなくなってしまう団体もありましたが、その後、幸運にも4月に日程を変更し、延期開催することができました。
学校関係の団体はこの1年間コンクールもなく、 学内イベントでも歌うことができなかったとの声を多く聞きました。学校の仲間と歌うという取り戻せない 1 年を失っていました。春こん。はそんな学生たちの演奏の場となれたのではないかなと。
会場は瑞々しい歌声と、拍手、笑顔で溢れていた。この場所を守るために活動してきたのだと、実感できる一日でした。新型コロナウィルス感染拡大から、春こん。を中止せずに2回開催できて、沢山の笑顔と出会えたことは、スタッフ一同の心の支えとなっています。
執筆:Gaia Philharmonic Choir 坂井聡大